便・尿の異常
便・尿の異常
女性に多く症候性と無症候性があります。症状と尿検査から診断を行い、症候性(排尿時痛等の症状)の場合は短期間の抗生物質の投与を行います。繰り返すことが多いため気になりましたらその都度ご相談ください。
腎臓の糸球体の炎症によって、タンパク尿や血尿が長期間(1年以上)持続する病気を慢性糸球体腎炎と呼びます。慢性糸球体腎炎の中で最も多い原因が、IgA腎症です。腎臓の糸球体に異常な免疫タンパク(糖鎖異常IgA)がたまることで、糸球体に炎症が起こり、血尿やタンパク尿が出現し、徐々に腎臓機能が低下してきます。
通常は無症状で、健康診断や学校検尿により尿所見異常(タンパク尿・血尿)で発見されることが多い疾患です。重症度にもよりますが、ステロイド剤や免疫抑制薬、あるいは一部の血圧の薬などを併用して治療します。早期発見と継続的なフォローアップが非常に重要な疾患です。
排便のときに生じる肛門の痛みや出血は、痔核(いぼ痔)や裂肛(切れ痔)の可能性があります。座薬や軟膏による治療、かたい便の場合は、便をやわらかくするために整腸剤や緩下剤を服用いただくこともあります。便に血が混じる場合、大腸がんや直腸がんなど他の病気が潜んでいることもありますので、お早めの受診をお勧めします。
平均寿命の高齢化に加え、食生活の欧米化など様々な要因もあり、大腸がんによる死亡者数は増加傾向にあります。大腸がんは症状を自覚することが難しく、気付かないうちに進行します。症状が出てから診断に至った場合には、内視鏡治療などの低侵襲な治療が選択できないことがあります。大腸ポリープ切除術を行うことで、大腸がんによる死亡を予防できることも報告されています。下痢や便秘などの排便異常、血便がみられる方や便潜血反応陽性の際は、定期的な大腸内視鏡検査をお勧めします。
お腹の痛みや体の不調に伴って下痢や便秘などが数カ月以上続き、検査をしても異常が見られない場合に疑われるのが過敏性腸症候群です。明確な原因は不明ですが、ストレスなど心理的要因が関連していると考えられています。腸内細菌、食物アレルギー、感染性腸炎も原因として挙げられています。
便秘症は、大腸や直腸の働きの異常による「機能性便秘」、便の通過が物理的に妨げられる「器質性便秘」、全身の病気の症状として起こる「症候性便秘」、薬の副作用で起こる「薬剤性便秘」に分けられます。便秘症の原因は幅広く、原因が異なれば治療法も違います。なかには危険な便秘もあるので注意が必要です。強い腹痛や吐き気、発熱などを伴う場合や便に血が混ざる場合は自己療法で対処せずに、すぐに受診してください。
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